2016
08.06

白陽国の妖怪〜湯殿

Category: 女官さん
※14巻以降のネタバレありです。

こんにちは
本日は妖怪ネタをお届けします。
いくつか書きたい話があるので
不定期に続ける予定です。
(約束出来ないので不定期です。)

最初、某国にアップしようと思ってたのですが
書いているうちに大人風味になってしまいました。

大人風味の部分を、外せばいいのではって?
いえいえ、そこは外せません。
だって…愛し合う二人が好きなんですもの。

だから、こちらで公開です。
もしご興味があれば

※2016/08/14 追記
 大人風味部分とそうでない部分を分けました。

※注意事項
14巻以降のネタバレありです。
妖怪ネタです。


【本物夫婦設定】
【ファンタジー】

皆様、お久しぶりでございます。
毎日暑い日が続き、いよいよ夏本番です。
夏といえば、妖怪。

今宵は、白陽国の妖怪のお話を致しましょう。
白陽国の後宮には、妖怪が住んでいるのです。
その名もヒトタラシ。
その名は国内だけでなく、ついに国外にまで
広く知れ渡るようになりました。


先日のことです。
隣国の皇女様が陛下を誑かそうと
鼻息荒く乗り込んできました。
ですが、ヒトタラシの強い妖力の前には
ひとたまりもありませんでした。
ええ。それは見事なお手並みでございまして。
胃袋をがっつりと掴み、湯殿で背中を流し合い
頑なだった皇女様も一気に陥落でした。
正直なところ、あの皇女様はちょろいと
思いましたけどね。あ、ここだけの秘密です。

…気のせいでしょうか。
おもてなしの仕方が殿方同士の親睦の深め方に
似ているような…。きっと気のせいですわね。
雄々し…いえ、元気のよい姫君でしたので、
お客様に合わせたのでしょう。
ええ、決してお二人がお転婆とは…
ゴホゴホッ…失礼致しました。


あら、噂をすれば。
お二人がお戻りになりました。
----っ?まぁ!泥だらけ。

「そ、そのお姿は一体…」

「あ、あの…二人で木登りしまして…
降りるときに転んでしまいました。」

「まあ!大変ですわ!
早速湯殿の用意を致しますね。」


そしてお二人は仲良く湯殿へ向かいます。
皇女様はヒトタラシお手製のお菓子を
召し上がり、とても気に入ったようです。
すっかり仲良くなったお二人。
ついこの間まで陛下を巡って
火花を散らしていたのが嘘のようですわ。


私達もお菓子を頂きました。餡の中に
果物を練りこんだ一口大の月餅です。
それはそれは美味しゅうございました。

え?仕事中にはしたないって?
まあそうおっしゃらずに、一口いかがですか?
ヒトタラシ特製のお菓子は人気ですのよ。
油断していますと何処からか手が伸びてきて
あっという間になくなってしまいますの。
こればかりは早いもの勝ちですわ。
もちろん。陛下の分は取ってありますって。
愛が深いですわ。


そこに陛下の先触れが…。
きゃああ!何という間の悪さでしょう。
慌てて引き留めました。


「申し訳ございません。
あ、あの…今お客様と湯殿に…」
「一緒に木登りなさって、
お召し物が汚れた様なので」


ゴゴゴ…
みるみるうちに陛下の周りの温度が下がり、
どす黒い空気が渦を巻き始めました。
おお、怖。さすが鬼神です。
触らぬ鬼神に祟りなしですわ。


必死で引き留めたところ、陛下は肩を落とし
すごすごと仕事に戻っていきました。
戻った際に側近様にこうぼやいたとか…。


「何故、私の妃が他の者と湯殿に…」


いつものことですが、本当に嫉妬…いえ
ご寵愛が深くていらっしゃいますわ。
微笑ましいことです。


でも陛下。私達、知っていますのよ。
お二人が寝所では名前を呼び合っていること。
え?何故知っているかって?
朝の支度の際に聞こえてしまいましたもの。

ま、朝から何をしていたのかって?
ふふふ。私の口からはとてもとても。
まだまだ命は惜しいですからね。


でも…本当は名前を呼び合うのは大変なこと。
真の名を知られると魂を操られると聞きます。
ああ、そう言えば陛下。既にヒトタラシに魂を
抜かれてましたわね。今更でした。


ヒトタラシが身を隠した頃
王宮の荒れようは凄まじいものでした。
仕事の無茶振りで官吏は過労死寸前。
後宮には笑い声が消えました。
季節の花を愛でるものもいない。
あの時の陛下の暗く虚ろな目など
二度と!見たくありません。

今、後宮には季節の花を愛でながら
笑い合うお二人の声が響く。
魂を抜かれてるくらいが丁度いいですわ。


でも陛下。今はお仕事なさってください。
お客様がお帰りになりました後に
特製の花湯をご用意致しますから…
そこで存分に魂を抜かれてくださいませ。
…お妃様に。




* * *

「へーか。どうしましょう…。」
夕鈴が涙目で抱きついてきた。

「何々?ゆーりん?どうしたの?」
気付かぬのをいい事に、さりげなく膝にのせた。


「私…妖怪妃が定着しちゃったらしいんです。
折角払拭しようとしたのに〜〜。国外まで。」

ぶっ。
吹き出した。

「。。。へーか。笑いごとじゃないです。」
「ごめん、ごめん。くくく…」
「も〜〜っ!」

そう言えば、李順が言ってたな。
妖怪妃が国外にまで噂になってると。
大方、炎波の一団が噂の元だろうが。

膨れている夕鈴を腕の中に囲い
ちゅ
額に口付けた、

「妖怪でも問題ないだろう?」
「ありますっっ!!」
「私など鬼神だ」
「う。…そう言えば…。」
「鬼神の妻なら妖怪だろう?問題ない。」
「それは…そうですが…」
「なるほど鬼神と妖怪か…いいな。
それ、公式設定にしようか。」
「公式?何でっっ!」
「余計な縁談や揉め事が来なくていい。」
「。。。」
「ところで…夕鈴。」

そう。妖怪は問題じゃない。
問題なのは…


「また、炎波の姫君と湯殿に入ったんだって?
僕以外と湯に浸かるなど…それも二度も…」


そう。問題は湯殿だ。何故、私以外のものが
夕鈴と湯に浸かる。その肌を愛でていいのは
私だけだ。黒い感情が炎となって吹き出した。
背後でゴゴゴと渦を巻く。

「は?へーか?女の子同士ですよ。」
「関係ない。君の肌を見ていいのは私だけだ。」
「はああ?へ、へーか?何を…んんんっ?」

それ以上は言わさない。
唇で口を塞ぎ、抱き上げた。


「さ、夕鈴。客人も帰ったことだし、
これからは二人の時間を過ごせるね。」


狼の牙を隠しにっこり微笑んだ。
だが耳は隠せなかったらしく
夕鈴の顔がさあっと青ざめた。
逃がさないよ。君はもう僕の腕の中。
今までお預けくらった分は覚悟してね。

ちゅ
唇を重ねた。

「女官達が湯を用意してくれたよ。
折角だから一緒に湯に入ろうか?」
「----っ!?ゆ、湯〜〜?」
「一緒に汗流そうね。隅々まで洗ってあげる」
「はあっ!?(隅々までって?)」

夕鈴が暴れ出した。
逃げ出さないようがっちりと捕まえ
そのまま湯殿に向かった。




湯殿の中で、兎の甘い啼き声と
飢えた狼の荒い息が響く。


互いに名前を呼び合い、
熱に浮かされたように求めあった。
互いを奪い尽くすように深く口付け合う。

そして.....
今日も僕は
君に魂を抜かれる。
.
* * *


。。。陛下。
完全っに、魂抜かれてますわね。


え、覗いてたのかって?
いえいえ、そこまで不粋ではございません。
ではなぜ知っているのかって?

ふふ。
実は私…遠耳ですの。

だから遠くにいても
声が聞こえてしまうのです。


お妃様だけじゃありませんわ。
後宮の女は皆、妖なのですよ。




おしまい。
--------------


ちなみに診断メーカーで遊んでみました。
私、人外になると妖怪でした。

名前:けい
種族:妖怪(人を食べないタイプ)
身長:200cm
寿命:700年
目色:紅
髪色:紺
特殊能力:温度を操る
武器:大剣
弱点:なし
強さ:A+ランク
相性のいい種族:鬼
#人外になるとこんな感じ
shindanmaker.com/619660

何だかこの妖怪、
なんとなく陛下みたいですよね。
結果は日によって変わりますが
面白かったのでお披露目しました。

お付き合い頂き
ありがとうございました。
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コメント
妖怪…早速やってみました。:+((*´艸`))+:。

名前:りこ
種族:女神
身長:150cm
寿命:25年
目色:青
髪色:白
特殊能力:歴史を変える
武器:霊力
弱点:十字架
強さ:A+ランク
相性のいい種族:全て

妖怪じゃないし…寿命短っΣ(-∀-;)
りこdot 2016.08.06 15:40 | 編集
りこ様
わー、早速\(^o^)/
そう。日によって妖怪だったり、神だったり。
でも女神。麗しい。
私、何回かやったけど妖怪でした。
けいdot 2016.08.06 16:08 | 編集
やってみた!

名前:まんまるこ
種族:幽霊
身長:120cm
寿命:900年
目色:銀
髪色:黒
特殊能力:生死を操る
武器:脇差
弱点:毒
強さ:SSS(最高)ランク
相性のいい種族:全て
#人外になるとこんな感じ

なんかかっこいい?
強いし←
幽霊だけど…

けいさんのヒトタラシシリーズ楽しいですよね(*^^*)
久しぶりに読めて嬉しかったー。
まんまるこdot 2016.08.07 01:03 | 編集
まんまるこ様
強さが最高ランクの幽霊!∑(゚Д゚)
でも120センチ
可愛いのかかっこいいのか…

妖怪シリーズ、楽しんでくださって
ありがとうございました。(*^^*)
けいdot 2016.08.07 09:05 | 編集
やってみた

名前:まるねこ
種族:天使
身長:100cm
寿命:14年
目色:銀
髪色:緋色
特殊能力:心を読む
武器:拳銃
弱点:日光
強さ:SSランク
相性のいい種族:鬼

やった!天使♪と思ったら、寿命短すぎっ!!

女官さんシリーズ好き♡
これって絶対本誌陛下もそうだよね。
湯殿、一緒に入りたいよねって思いました。
楽しく妄想してくださってありがとうございます(#^^#)
まるねこdot 2016.08.07 18:12 | 編集
まるねこ様
ありがとうございます。

そう。どうも、結果見てると
天使と女神系は寿命が短いらしいです。
でもSSランク。強いですね。

陛下、湯殿にやたらとこだわってましたよね。
よほど一緒に入りたかったんだなと。
そんな陛下の願望を叶えてみました。

楽しんでくださって嬉しいです。(*^▽^*)
けいdot 2016.08.07 20:37 | 編集
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