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2016
08.17

所有の印1

Category: 所有の印
こんばんは

最近、なかなか更新出来ないです…。
書きたい話は多々あれど、
中々筆が進みませんσ(^_^;)
いえ、色々書いてはいます。進んでないだけで。

だけど何も更新がないのも、
折角訪れてくださる方々に対し心苦しく…。
と、いう事で、しばらくSNSからのお話を
転載します。

このお話、日頃前向きな夕鈴が
やる気を失ったらどうなるのだろうと
思って書いたお話です。


夕鈴少し後ろ向きです。ご注意ください。
原作の明るくて前向きな夕鈴が大好きな方。
イメージが崩れますので、今のうちに回れ右を
お願いします。

どんな夕鈴でも問題のない方、
よければお付き合い頂けると嬉しいです。

【本物夫婦設定】
【オリキャラあり】


遠い...遠い...あの人
いつも遠くを見つめていた人が
....手をのばしてくれた。

愛していると
側にいてほしいと


だから私は頑張る。
絶対に負けない。
あの人のお側にいられるように。
一緒に並んで恥ずかしくないように。


・・・だけど。
気合や努力だけじゃ
どうにもできないこともある。


* * *

「お妃様...姿勢。
周りからの視線を意識してくださいね」


ちくりと蘭瑶様が指摘する。


「は...はい...」


ぴしっ
姿勢を正す。

「肩」

油断すると背中が丸まってしまい、
姿勢を正すと肩に力が入る。

はあ...本物のお妃様って大変。
李順さんは姑のように口うるさいけれど、
指摘する観点が男性目線だ。

その点、蘭瑶様はやはり女性だ。
それゆえに手厳しい。
だけど、指摘してもらえるのはとてもありがたいことだ。
言っても無駄な人には言わないだろう。


目の前で蘭瑶様がお茶を飲んでいる。
こうやってみると所作が本当に洗練されている。
なよやかに見えるけれど、姿勢は芯が一本通っているし、指先の動きまで優雅だ。
そしてとても教養が高い。

李順さんが言っていた。
息子を溺愛するあまり道を誤ったが、
本来は賢女の誉れ高い方だと。
本当にその通りだと思う。
これが本当のお妃様の姿なのだろう。

あまりの遠さにくらくらする。


李順さんからは歴史や算術、詩歌など教養一般と
宮中祭祀など行事にかかわることを学ぶ。
蘭瑶様からは妃としての振る舞いを学ぶ。


こうしてみると、今まで本当に甘やかされていたことがわかる。
憶えることがいっぱいで本当に大変。

だけど....
それでも陛下の側にいたい。
私は美人ではないから並んで立つとどうしても見劣りしてしまう。
ならばせめて他のことで陛下のお役に立てるようになりたい...。


努力で補えるものは頑張らないと。
それに自分で決めたことだ。弱音ははかない。
さ、特訓、特訓♪


そんなある日のこと、
隣国の大使団が訪れ、宴に出席することになった。
李順さんからは「いつも通り」仲良くしてくださいとのお達しがあった。

* * *

カタカタカタカタ・・・・・

まずい
緊張して足が震えてきた。


他国の要人と会うのは初めてだ。
周りから見られる無遠慮な視線。

 ....これが狼陛下の唯一?
 えええ?これが?「あの?」

何度、そんな目で見られたことだろう。
台詞まで浮かんでくる。
今までは全く気にならなかったのに。
怖い。逃げ出したい。


 ----お妃様。
 他人にどう映るか視線を意識して...
 そう。指先まで。
 ほら...姿勢。
 今度は肩に力が入っている。


蘭瑶様に毎日のように言われた言葉が浮かんでくる。
優しいけれど、元妃の目線での容赦のない指摘。

顔を上げた。
姿勢を正し、肩の力を抜いて深呼吸する。

落ち着いてきた。
もう大丈夫だ。
そう...女は度胸。


陛下が私を呼んだ。
さあ...出番だ。


足を一歩踏み出した。


* * *

柔らかい笑みを浮かべ
指先にまで神経を配りながら
一歩ずつ陛下の元に向かう。


一同が目を瞠った。
大使団はほぼ全員頬を染めている。
そして何故か陛下や李順さんまで。
え?何?私、何かしでかした?

陛下の元にたどりつき、笑顔で声をかける。


「陛下、お待たせいたしました」
「あ...ああ」


?何故だか陛下がそっけない。
そういえば前もこんなことなかったっけ?

そこで隣国の大使団に紹介された。
今回、大使団の中に何故か太子様と皇女様が紛れていた。


「紹介しよう。私の妃だ。」
「初めまして。白陽国の妃、夕鈴と申します。
 滞在中はどうぞごゆるりとお過ごしくださいませ」


笑顔で挨拶すると、大使団のみならず、
会場にいた全員の顔が赤くなった。
向こうには方淵殿や水月さんの姿も見える。
驚いた顔をしてこちらを見ている。
これって....一応成功なのかしら。
少し緊張が解けた。


ふっと隣を見ると、皇女様が陛下にお目通りしていた。
皇女様は蕩ける目をして陛下を見つめている。


ずきん

胸が掴まれたように痛くなった。


二人の姿は一枚の絵のように美しかった。
それこそ紅珠の書いている話のような出会いのシーン。

洗練された立ち居振る舞いと溢れだす気品。
二人が立っている場所だけ空気が違っていた。


-----ドクン
胸が苦しい。
体の芯が冷えてきて手が冷たくなる。


なんだか眩暈までしてきた。
立っているのがやっとだった。


つづく
--------------
ありがとうございました。
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