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2016
02.23

青慎の出仕6 (完)

Category: 青慎の出仕
こんばんは

明日は本誌発売日です。
今から楽しみです。
でも、私が読むのは明日の夜。
くうう。(ノД`)・゜・。

それはさておき、青慎の出仕の続きをお届けします。
この話で一応完結です。
よろしければ...どうぞ。

【青慎の出仕6】

何が起きているんだろう・・・・。
ここは政務室のはず。

姉さんが政務室に現れるなり、陛下が近づいて抱き上げた。
目の前でいきなり、いちゃいちゃし始めた二人。

「我が妃よ。
君に会えない時間がこんなに長いものとは思わなかった。
もう少し近くでその可愛らしい顔を見せてくれないか」

そう言って、こつんと額を重ねる。

「...ま...まあ....陛下ったら
(くうっ...青慎の前でこんな....。は、恥ずかしい!)////」


。。。。。。。。。

コレハイッタイナニ?

目の前で繰り広げられている光景が理解できない。
魂が抜け、思考が停止した。


「しばし休憩する。
 戻るまでに、先ほどの件をもう少し詰めておくように」


陛下はそう言うと、姉さんを抱き上げたまま政務室を出て行ってしまった。
途端、政務室の空気が和む。


「あ、青慎殿が固まってる...」
「おーい、大丈夫か?」

政務室の人達が声をかけてきた。
はっとして動き出す。魂戻ってきた。

「あ、あ、あ...あれは?いつものことなんでしょうか?」

今見た光景が信じられず
周りに聞いてみた。

「そうだねえ、いつものことだねえ」
「いつも仲睦まじいよなあ」
「うらやましいよなあ」

・・・・
どうもいつものことらしい。
.....意外に好感もたれている?

くすっ

横から笑い声が聞こえた。
隣にいた水月さんに目を向けると、
にこやかに笑いながら答えてくれた。

「寵愛ぶりがわかるでしょ。
お妃様がいらっしゃるとね。政務室の空気が和むんだ。」

そして少しだけ遠い目をして話し出した。

「数年前ね。お妃様がいらっしゃらなくなった時期があったんだ。
 王宮の空気が日に日に殺伐としてね。
 方淵殿は別として、政務室付きの官吏はいつ倒れてもおかしくない状態だった。
 お妃様がお戻りになって一番喜んだのは、ここの人達じゃないかな。」

2年前を思い出す。あの頃かな。
王宮務めをしていた姉さんが、夜更けに戻ってきた。
しばらく荒れていたけれど、何かを覚悟して出ていったあの日。

水月さんを見つめると、彼は柔らかく笑った。

「それにね。お妃様といるときの陛下は、空気が柔らかいんだ。」

『李翔』さんは陛下の別の一面だと聞いた。
政務室の面々は知らないと。
でも皆気付いているのだろう。言わないだけで。

「こら。無駄口叩いている暇があったら仕事しろ。
 陛下が戻られた時に仕事が進んでいないと、今日は帰れないぞ。」

方淵さんだ。みんな慌てて持ち場に戻る。
水月さんがふっと笑って小声で話す。

「ああは言うけどね。
 方淵殿だって、お妃様がいらっしゃるときは嬉しそうなんだよ」

方淵さんまで...。意外だった。
初めて知る。妃としての姉さんの姿。
そして、皆に好かれていることに嬉しくなる。

方淵さんが指示を出す。

「青慎殿、これをあの部署へ持って行ってくれ。...調整頼む」

「はい!」



そして今日の仕事が始まる。





* * *
~~国王執務室~~


「せっ青慎。政務室でのあれは演技なのよ。
私だって恥ずかしかったんだからっっ」

顔を真っ赤にさせながら拳を握りしめて姉さんが力説する。

「我が妃よ、それは聞き捨てならないな。
私は真剣に君を口説いていたのだが?」

そういいながら陛下が姉さんを抱き上げると
ふぎゃあああ、と姉さんが変な声を出し、
それを聞いた李順さんが喝を入れた。


「夕鈴殿。なんですか、その声は。
そして陛下。いいから仕事してくださいっ!」


ええと?
僕はここでどんな反応したらいいんだろう。


「うん...そうだね、姉さん」

取りあえずそういうことにしておくよ。
でも演技っていう割には嬉しそうだったよ。
生暖かい視線を向けた。

陛下の膝の上に乗せられ真っ赤になってジタバタしている姉さんと
逃がさないようにしっかりと抱きしめている陛下。
二人とも、とても幸せそうだ。

つられて僕も笑顔になる。

そうだね。
この先どんな未来が待っているのかは分からないけれど
必要とされる限りはここにいよう。


そして力を尽くそう。
二人の味方でいるために。



この幸せを守れるように。



おわり
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お付き合いいただき、ありがとうございました。
お話はこれで一旦完結ですが、おまけ話が3つあります。
もしよければ、引き続きどうぞ。
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