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2016
09.04

所有の印7~太子ターン

Category: 所有の印
こんにちは
けいです。

続きをお届けします。

このシリーズをまとめていて気づいたのですが
このお話の陛下はかなり嫉妬深く、激情型ですね。
原作の陛下も嫉妬深いですが、もう少し冷静な気がします。

そのため、原作陛下が大好きな方は、
イメージを壊しますのでご注意ください。

※注意
太子目線のお話です。
オリキャラしか出てきませんのでご注意ください。
ご興味のない方は、今回、次回はスキップしていただければと。
【本物夫婦】
【オリキャラ注意】

~太子ターン~


....今宵こそ
あの愛らしいお妃様を我が手に。


この間は宴の途中で中座されてしまった。
宴の後から、お妃様の姿を見かけない。
隣国の太子、紅焔は、ため息をついた。

* * *

初めてお会いしたあの宴の時
天女が現れたのかと思った。

柔らかな笑みを浮かべつつ
凛とした姿で現れたお妃様。
一目で心を奪われた。

だけどお妃様は私の熱い視線には気付きもせず、
自分の夫だけを見つめていた。

国王に紹介されたお妃様が、私に向かって微笑みかける。

「ようこそお越しくださいました。」

春の陽だまりのような笑顔。
見ているだけで心が温かくなる。
私の周りにはこんな笑顔をする女性はいない。
手に入れたいと初めて思った。

一方、妹の麗蘭の目は国王に釘付けだった。
狙いを白陽国国王に定めたようだ。
彼女は魔性の女だ。狙った獲物は逃さない。


妹は国王を。私はお妃様を。
利害が一致した。
宴の時が狙い目だろう。


宴になると、早速妹が動き、国王の隣を陣取った。
しなだれかかってお妃様が近くに来ないように牽制する。
素早いな。いい仕事ぶりだ。


その様子を見たお妃様が蒼褪め、
凍り付いたように立ちすくんでしまった。

----今だ。
警戒心を持たれないよう、笑顔で近寄った。

「顔色が随分とお悪いですよ?大丈夫ですか?」
「え?はい。大丈夫です。」

振り向いたとき、一瞬驚いた顔をしたが、
直ぐに笑顔で答えてくれた。

ああ、やはり笑顔がいい。
全てを包み込むような優しい笑顔だ。
先ずは、お近づきのご挨拶を。

自分の中の最上級の笑顔を向け
手をとり甲に口付けた。
衝撃が走った。

なんだ。この肌。

吸い付くようだ。
これを白陽国国王は日々愛でているのか?
なるほど。これは手放せないわけだ。

ああ....この手を握ったまま、
連れ去ってしまいたい。
手を握り、思いの丈を込めて、熱く見つめた。


お妃様は驚いた顔をして、手を引こうとした。
離すものか。手に力を入れる。

すると....
ふわっと極上の笑顔を自分に向けてきた。

-----っ!?

息が、止まりそうだった。
え?もしかして?お妃様も私のことを?
期待に胸が膨らむ。

そう思ったのもつかの間
手をするりと外された。
さりげなく距離を取られる。

-----っ!逃げられた。この私が?

その時
刺すような視線を感じた。
冷たい低い声が聞こえた。


「私の唯一を口説くとは何のつもりだ?」


振り返ると、国王がお妃様を胸に抱き、
今にも斬り殺しそうな目で睨んでいた。
この目。人を斬ることに何の躊躇もない目だ。
戦場の鬼神という異名は伊達ではないようだ。

まずいな。逆鱗に触れたか。
命を覚悟したところ、鈴のような声が聞こえた。

「へ...陛下。
太子様は私の顔色が悪いと気遣ってくださったのです。」

お妃様。庇ってくれてる?
やはり...お妃様は私を....?


「口説くだなんて....。
ただの社交辞令ですのに。」

....。
社交辞令ではないのだが...。
渾身の口説き文句が全く通じていなかったことに驚くが
今はそういうことにしておこう。
ここは王の怒りをやり過ごさなくては。

俯きながら、お妃様が王を宥めている声を聞いていると
突然、静かになった。

顔を上げると、目の前で国王とお妃様が口付けをしている。
最中の王と目が合った。

目が合った瞬間、口付けが深いものに変わった。
普通、人前ではしないような濃厚なものに。
唇を離した後、お妃様は真っ赤な顔でぐったりしていた。
その姿がまた艶めかしい。

その後、王はお妃様を攫う様にして中座した。
まるで、これ以上、他の男の目に触れさせたくないと言わんばかりに。


* * *


外を眺めてもう一度深いため息をつく。
あれから、お妃様の姿を見かけない。
聞けばここ2~3日寝込んでいるという。

あの時、お妃様の顔色は本当に悪かった。
心配だ。そんなに体調が優れないのだろうか....。

それとも...監禁しているのか。
あの時の国王の目は尋常じゃなかった。
嫉妬に狂った男の目だった。

そしてあの口付けは牽制だ。
妃は私のものだと。これ以上近寄ったら殺すと。

その独占欲の強さに恐ろしいものを感じたが、
彼女にはそれほどの魅力があるのだろう。

白陽国の国王夫妻にはいろいろな異名がある。
お妃様に関しては、噂では千年を生きる妖だとか。
ならば、私もきっと魂を奪われたのだろう。あのときに。


今宵は宴だ。
お妃様に会える。

そして
....今宵こそは、
あの愛らしいお妃様を手に入れ
我が国に連れ帰る。

そして日々慈しみ私の愛を注ぎ、
国王のことなど忘れさせてやる。

紅焔は昏い笑みを浮かべた。


つづく
---------------
ありがとうございました。
次は皇女ターンです。
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