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2016
09.11

所有の印13~誘拐~夕鈴の戦い

Category: 所有の印
こんにちは
今度は夕鈴の戦いです。
太子、相当残念です。
でも、夕鈴、頑張りました。

SNSでの掲載当時、
太子が気持ち悪すぎて不評でした。
読み返してみると、確かに気持ち悪い。
当時、勘違い妄想男の漫才ネタを聞きながら
書いたのがいけなかったのかもしれません。
あまりに不評だったので、ちょっと変な人程度に
修正しました。(笑)
もしよければ、どうぞ。



【本物夫婦設定】
【原作設定沿い】
【オリキャラ注意】

* * *
さくさくさく。ばきっ。
暗くて足元がよく見えなかったが
小枝を踏んだようだ。

何処に連れて行かれるんだろう。
いつの間にか人気のない場所まで
来てしまった。

木の陰で手を離された。
静かな場所だ。
宴の喧騒が聞こえない。
声を出しても、誰も助けに来ないかもしれない。

---ぞくっ
寒気がした。

まずいわね。
浩大が近くにいればいいのだけれど...。

。。。
そこまでは望めないか。陛下の隠密だし。
....陛下にご迷惑はかけられない。
これは自分で対処しなくては...。


「あ、あの...
十分気分転換できましたので、
私、戻りますね」


にっこり笑い、すたすたと戻ろうとすると
腕を絡めとられ、胸の中に囲われた。
あまりの早業に声も出ない。

「貴女を解放したいのです。」

は?解放?
何言ってるんだ。この人は。
ていうか、今すぐこの腕から解放してほしい。
身を捩った。


「解放?」

「貴女は宴の後からずっと
閉じ込められていたのでしょう。
その執拗なまでの所有印が何よりの証拠。
妬ましいな。こんなに沢山。」


襟元を広げて指を這わせ、
陛下の所有印に触れた。

ぞわっ
---怖気が走る。


「ふ。こんなに執着するのなら、
正妃にしてしまえばよいものを」

「それは...陛下の御心次第ですので」

「貴女はお辛くないのですか?
今、白陽国には正妃がいない。
唯一と言われ、どんなに寵愛が深くても、
他国から然るべき姫を迎え入れれば
その者が正妃となる。」

「.....」


正論だ。
あまりにその通りなので苦笑するしかない。
太子が熱っぽい目で続けた。

「私の元に来ませんか?
私なら貴女を正妃にできる。
日々愛情を注ぐことができる。
貴女をこの檻から解放することができる。」

そういうこと。
やっと気付いた。
あの無駄な色気は、私を口説いていたのだと。
確かに。皇女様が嫁いだら、
彼女が正妃となるだろう。
四阿で睦合う二人の姿。
夜毎聞こえる嬌声。
あの悲しい夢が現実になる。
思わず目を伏せた。


でも...私はあの人の側にいたい。
それは自分で決めたことだ。
顔を上げ、太子を見つめた。


「太子様」
「何でしょう?」

心なしか太子は嬉しそうだ。

「私は自分の意志であの方のお側にいるのです。
たとえ…正妃になれなくとも。
私にとって、ここは檻などではありません。」

真っ直ぐ太子の目を見た。

「申し訳ありませんが、
貴方様の御心に沿うことはできません。」

太子様が息を飲んだ。
顔が蒼くなり、震え始める。
先程までの柔和な感じは消えうせ
瞳が暗い光を帯び始めた。

その瞳の暗さに只ならぬものを感じ
身を捩って逃れようとしたが
腕に力を込められて動けない。


「もう遅い。貴女を離す気はない。」
「は?」
「我が国に連れて行き、私の妻にする。」
「-----っ?」


太子の顔が近づいてきた。
ぞくっ
寒気がする。

-----だめ、絶対無理っっ!!
陛下以外の人なんて...。

それ以上顔が近づかないように
両手で防御し顔を背けた。


「いやっ....やめて」


両手首を捕らえられ
顔の前で広げられた。
顔が近づき息がかかる。


...ぞわわわわっ
全身に鳥肌が立った。
---っ。もう限界っっ!!

頭を思いっきり前後に振った。

ごんっっ
「うっ」

痛そうな音と共に呻き声がした。
手が離れる。

今だ!
思いっきり突き飛ばし
走り出した。


「お妃ちゃんっっ!!」


浩大の声。助かった。


ひゅるるるっ
しゅぱぱっ


鞭が何かに巻き付く音と、
空気を切り裂く音が同時に聞こえた。


「夕鈴っ!!」
-----陛下の声。


声のした方に向かって走った。
もう大丈夫。

陛下の姿が見えた。
こちらに向かって走ってくる。


「夕鈴っ...!無事かっ?」


手を伸ばして


「陛下.....っ」


大好きな人の腕の中に
飛び込んだ。



つづく
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ありがとうございました。
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