2016
10.08

所有の印14〜奪還

Category: 所有の印
こんばんは
気が付いたら、二週間も更新してませんでした。(^^;;
続きをお届けします。
あまりに太子・紅焔が不評だったため
SNS掲載時から大幅に変えました。

よければ連休中の暇つぶしにでも。

【本物夫婦設定】
【オリキャラ注意】


「陛下っ...へいかぁ...」
「夕鈴っっ...」

しがみつくと
抱きしめ返された。
逞しい胸と聞き慣れた声。


...陛下だ。
胸に頬を寄せた。

ふわっ
微かに甘い香りがする。


。。。。。。
また皇女様がお側に侍ったのかしら。
でも…いいや。
助けに来てくださったから。


きゅっ
背中に回した腕に力を込めると
陛下は応えるように
ぎゅううと強く抱きしめ返した。


「大丈夫だ。もう心配しなくていい」


ちゅ
瞼に唇が触れた。
気付かなかった。
いつの間にか涙が出ていたらしい。
顔を埋めると、陛下は宥めるように
頭を撫でてくれた。



* * *
ふと
陛下が顔を上げ、前方を睨んだ。
周りの空気が冷たく重いものに変わっていく。


静かに私から体を離し、
太子を睨みつけた。
物凄い殺気だ。


「紅焔殿。一度ならず二度までも。
覚悟はできておろうな。」

「....お妃様が悪いんだ」

「ほう?往生際の悪い。
この期に及んで妃のせいだと?」

「お妃様が私の心を奪ったんだ。その笑顔で。
お妃様は私だけに微笑みかけてくれた。
私が王の怒りに触れたとき
その身を挺して庇ってくれた。
だから…お妃様も私の事…」


陛下が目を細めた。
冷気が強くなる。

「妃よ。そうなのか?」
陛下が振り返って私に尋ねた。


ぶちっっ。
心の中で何かが切れた。
んなわけあるか----っ!!

「はぁ?
陛下まで何を仰るんですかっっ!
惑わしても奪ってもいませんよっっ!
お客様を笑顔でもてなすのは当然のことです。

あの時庇ったのだってそうです。
陛下が太子様を斬ったら外交問題に
発展しそうだったから止めただけで。

もうっ...何ですかっ。さっきからっ!
本気で殴っていいですかっっ?」

「え?殴る?」
太子が唖然とした顔をし、
陛下が笑った。

「だそうだ。妃は根が正直でな。
貴殿の言っていることは戯言でしかない。」


陛下は向き直り、刀を抜いた。
太子の顔が蒼白になる。

「我が妃に懸想とは。
それほどまでに欲しいと思うのなら
こそこそ攫おうとせず、堂々と奪ってみるがいい」
「陛下!何をっっ??」
「----?いいのか?」
「私から奪えるものならな。」

陛下が冷たく笑った。

ざわり
空気が変わる。

陛下の眼光が鋭くなった。
残忍そうな目。
この目で睨まれるだけで
身体が半分になりそうだ。

一方、太子の方も、
温和そうな表情は消え失せ
鋭い目付きに変わった。
肉食獣の目だ。
刀を抜き、対峙する。
緊迫した空気が流れる。


「陛下?斬ったら外交問題っっ!」
慌てて陛下を止めようとすると

「お妃ちゃん、動かないで。大丈夫だから」
浩大に制された。

その瞬間に
太子が飛び込んだ。

きんきんきんっ

刃を受けながら、
陛下はひらりと身を翻す。

場数が違うのだろう。
陛下の方が余裕がありそうだ。

じりじりと太子に向かって
間合いを詰める。

太子は距離を保ちながら後退った。
木の根に足をとられ、太子がふらつく。

その隙を逃さず
陛下が飛び込んだ。


とんっ

頭を軽く押して
相手を床に転がし


ドスッッ
「ひっっ!」


首筋ギリギリのところに
刀を突き立て



------太子は失神した。



つづく
----------------

ありがとうございました。
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