2016
12.04

本誌ネタバレ妄想SS その②

Category: ネタバレ妄想
前回の日記とお話を読んでくださった皆様。
ありがとうございます。
コメントでも、色々と嬉しいお言葉をいただきました。

共感いただけてとても嬉しいです。
書いてて良かったなあ…(*´꒳`*)としみじみ思いました。


本誌から派生した妄想話その②です。
ネタバレというほどではありませんが
不可な方はご遠慮ください。
もしご興味があれば... (続きはこちら)


前回の日記で書きましたが、新キャラから
方淵と水月さんが夕鈴を守るって構図を
妄想して書きました。
二部になってから第一部のキャラが
あまり出て来ないのが寂しくてつい。
もしよければ…

妄想その②
---------------

「お妃様、またお会いしましたね。」
「え...っと貴方は先日の...」

---誰だっけ。名前忘れた。

「ああ、覚えてくださったのですね。光栄にございます。」

微笑みながら近寄ってきた。
いや、全く覚えてないし。
でも確かこの間、私を妖怪扱いした人よね。

...それにしてもこの人、何を考えているか読めないわね。
よほどこの人のほうが妖怪みたい...。


「お妃さま」
「はい」
「丁度よかった。」
「はい?」
「ずっとお聞きしたかったのです。
如何な術を使い陛下を誑かしたのか。。。」


----???何が言いたいのかしら。
私が妖術を使って陛下を誑かしたとでも?
目の前に影がかかる。見上げると顔が近くにあった。


「ちょ...っ」

慌てて後退る。
何なの。この人。
あまりの無神経さに腹が立ち、
文句を言おうとした。
その瞬間、懐かしい声が耳に入った。


「紀鏡殿。依頼した仕事はもうお済みか?報告がまだ上がってきていないが」
「----っ。方淵殿。い、いえ、未だです。今各部署で調整中でして。」
「ならばこんなところで油など売っておらず、己の責務を果たすべきであろう。」

「その通りだね。早くしないと、陛下が一層お怒りに。」
「水月殿。は、はいっ。直ちに」


紀鏡殿の顔がみるみるうちに真っ青になり
慌てたように立ち去っていった。
顔を上げると、むすっとした顔の方淵殿と
にこやかな顔の水月さんが立っていた。
そうか。助けてくれたんだ。



「あ、ありがとうございます。」
「...ったく。貴女もです。のん気な顔してふらふら歩いて。だから変な輩に付け込まれるんだ。」


「。。。」
久々だというのに。
方淵殿は私に喧嘩を売らずにはいられないのだろうか。
戦闘態勢に入ろうとすると、くすくすと笑い声がした。
水月さんだ。


「お妃様を心配しているんですよ。素直じゃないんだから。」
「---なっ。。心配など...」
「おや?違うのかい?」
「。。。」



方淵殿の声が小さくなった。
どうも図星らしく、本当に心配してくれたようだ。
それにしても、二人ともいつの間にこんなに仲良くなったんだろう。
まるで何でも分かり合えているような...。


「それにしても。あの人も困ったものですね。」
「そうなんですか?」
「困りますよ。あの状況を陛下がご覧になったらと思うと。
ああ…考えるだけで恐ろしい....」


水月さんはガタガタ震えだした。

「----まったくだ」

珍しく方淵殿が同意する。
えええ?この陛下大好き男が?
思わず尋ねてみた。

「あの…、今、陛下はそんなに機嫌が悪いんでしょうか?」
「。。。忙しいからな」と方淵殿。
「日増しに政務室の温度が下がってますね…」と水月さん。
「そ、それほど?」


よほど陛下の機嫌は悪いようだ。


「もう帰りたいよね」
「---それはお前だけだ。仕事しろ。」


。。。水月さんも...相変わらずだ。
本物の妃になってから、後宮にいることが多くなり
政務室の人達と顔を合わせることがなくなった。
蔑むような視線は嫌だが、こういうやりとりは懐かしい。


「お妃様がいらした後は、政務室の空気が少し和らぐのですよ。」
「え」

顔を上げると、水月さんが微笑んでいた。


「だからこそ気になるのでしょう。如何な妖術を使ったのかと。」
「だからって、妖怪扱いですか〜〜?」

どれほど、噂が広がっているのよ。
めまいがする。

「何だ?あの噂を気にしてたのか?」
「。。、はい。妖怪は…嫌です。」
「そんな噂を気にする程…まともだったのか…」
「。。。方淵殿?それは…一体どういう?」

やっぱり喧嘩売ってるのかしら。この男。

「貴女が悪女だろうと妖怪だろうと、大して変わらんだろう?」
「。。。はい?」

変わるわっ。まったくこの男は…。


「陛下を全力で癒す事が貴女の仕事であろう?
ならば、何を言われようと陛下の側にいて
己の職務を全うするまでだ」


-----まったく。この男は…
全然変わらない。


ぷっ。
くすくすくす。

陛下優先が己の職務。全くその通りだ。
悩むのがバカらしくなってきた。

「何がおかしい。」
「いえ。己の職務。全くその通りですね。」

そう。この男はいつだって、陛下が大事で優先。
私と同志だ。そのブレなさに安心する。

そんな私と方淵殿のやり取りを
水月さんが微笑みながら眺めている。


この二人は変わらない。
表立っては味方はしないけれど、困った時には助けてくれる。
闇商人の捕り物の時も、私の言葉を信じて助けてくれた。そして今も。
私が陛下の側にいることが、当然であるかのように接してくれる。
それがすごく嬉しい。

二人に微笑みかけると、方淵殿は「不気味だ」と顔をしかめ、
水月さんはニコニコと柔らかい笑みを返してくれた。
以前と変わらないやり取りに、元気をもらう。



「お妃さま。陛下がお待ちです」


李順さんが迎えに来た。
二人に礼をして、陛下のもとへ向かった。




* * *
【おまけ】

「まーったく。何、新人ごときにつかまってるんでしょうね。貴女は」
「。。。見てらしたんですか」
「遠くからですがね。」

ならば、助けてくれればよいものを。

「…どんな妖術使って陛下を誑かしたのかと、言われました。まるで妖怪扱いです。」
「その程度の言いがかりなど、自分で何とかなさい。」
「。。。」

やはり鬼姑だ。

「妖術使ったふりして、奇妙な動きで逃げればいいでしょう。」
「〜〜。それじゃ、妖怪妃の噂に拍車がかかります。」
「今更。大して変わりません。」
「ううっ…」ひどい…。
「この先同じことはいくらでもあります。
陛下のためにそれぐらいできなくて何ですか。」
「。。。」


凄い言われようだ。
だけどもっともなので、ぐうの音も出ない。
そう言えば、この人も陛下優先の人だったっけ。

だけど…蘭遥様も言ってた。
後宮の女は妖の類だと。
ならば妖怪でもいいのかもしれない。


「次回は...その手を使います。…ないことを祈りますけれど」
「期待してます。
---さあ。陛下が首を長〜くしてお待ちかねです。」



李順さんに促され、休憩室に入った。
すると。


「ゆーりんっ」


入るなり陛下が犬のようにすっとんできて
強い力で抱きしめられた。

ぎゅううう

「ぐえっ...。へ、陛下...ぐるじい…です」
「だめ。もう限界。今日はこのまま仕事するっっ」


逃れようとジタバタともがいたが、
羽交い絞めにされて動けない。
いやいや。陛下、少し落ち着いて。
私を膝の上に乗せて仕事など、できるはずないでしょっっ。
は~っ。李順さんが深いため息をついた。


「そういえば、陛下。先日、西の方の文献を読みましてね。
日頃、口づけを交わす夫婦は収入が三割増しだとか。」
「-----李順さんっ!?」

突然、何を言い出すんだ。この人は。


「-----なるほど」

ぞくっ。寒気がした。
背後から『狼陛下』の声がする。


「。。。あ、の…陛下?」


恐る恐る振り向くと、
狼の目をした陛下が笑っていた。
その妖艶さにくらくらと眩暈がする。
顎に指がかかり、陛下の方を向かされた。
唇が近づいてくる。

「...妃よ。我が国の財政のために私に協力してくれまいか」
「...陛下?ご冗談を..」
「いたって大真面目だが」
「ちょ...ちょっと待って。李順さんいます。」
「待たない。それに李順は、もう部屋にいない」
「なっ?」…早っ.!!いつの間に…。
「ゆーりんっ」
「----っ!んんん〜〜っ」


噛みつくように口づけされる。
息もつけないほどの濃厚で激しい口付けの後、
口付けの雨が土砂降りのように降ってきた。

「ぎゃ~~~っ」







休憩後の政務室は非常に穏やかで、
官吏たちは皆一様に安堵したという。
それと同時に、妖怪妃の噂は更に信憑性を増していく。


---お妃さま。一体どんな術を陛下に....




その裏で、腹黒い側近の計算により
哀れな兎が生贄にされていたことは
だれも知らない。



おしまい
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お目汚し、失礼しました。
三割増の話は以前、テレビ番組で聞いた話です。
ドイツでの調査によると、毎朝キスする夫婦は
収入が三割増であるとかないとか。
真偽はさておき、いつかどこかで使おうと思ってました。
白陽国のご夫妻はきっと毎朝、毎晩なさってますよね。
ああ…書けてスッキリ。♪( ´▽`)

お付き合い頂き、ありがとうございました。
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コメント
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dot 2016.12.05 18:37 | 編集
yawayawaほっぺ様
ご指摘ありがとうございます。>_<
直しました。
けいdot 2016.12.05 21:00 | 編集
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