2016
02.25

夕鈴争奪戦~陛下vs女官~お妃様の安眠

Category: 女官さん
こんばんは~

女官さんシリーズの続きです。
夏に書いたお話なので今と季節が逆ですが
そこはお許しくださいませ。

陛下と女官さんは何だかんだと言いつつ、
お妃様争奪戦を毎日行ってます。
夕鈴モテモテです。


ちょっと原作より関係が進んでいますが
それでも良い方は先へお進みくださいませ。
※Rはありません。
【原作沿い設定】
【本物夫婦】
【夕鈴争奪戦】陛下vs女官~お妃様の安眠



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連日、猛暑が続いています。
さすがにこの暑さ、たまりませんわね。

お妃様も暑さのせいか、いつもの元気がありません。
心配ですわ。食欲もないようですし、随分お疲れのご様子。

相変わらず襟元ギリギリのところまで
所有印が刻まれてますから
毎晩、さぞかし狼に貪られて...ではなくて
陛下に愛でられていらっしゃるのでしょう。

日増しに艶々していく陛下と
日増しにやつれていくお妃様。


寵愛が深いのはとても喜ばしいことなのですが....
程々という言葉をご存じないのかしら..
.あら失礼、言葉が過ぎましたわね。
それだけお妃様の魅力の虜になってるってことですものね。


でも.私達、お妃様のお体が本当に心配です。
....そうですわ。張元老師にご相談してみましょう。


* * *

「何?夏バテじゃと?」

「はい。日に日に食が細くなっていますので、
このままでは倒れてしまいます。
毎晩陛下の御渡りがあることはとても喜ばしいのですが
....恐らくよく眠れていないのかと」

「ふむ...」


毎晩...。
浩大からは、朝まで貪っているとは聞いとる。
陛下...長いことずっと我慢していたからのう。
気持ちは分からんでもないが...
さすがに毎晩朝まではやりすぎじゃろ。


張元は立ち上がって、棚から小瓶を取り出した。
それを女官に手渡すと

「こんなのはどうかの。安眠効果のある香油じゃ。
 湯船にたらすもよし。肌に塗ってもよし。」

と説明した。

「ありがとうございます。張元老師。」

女官達は嬉しそうな顔をしてそれを受け取った。


さて。

あの若造にも手伝ってもらうかの。
掃除娘は確かに最近顔色が悪い。
講義の時にも眠そうで、よく若造に怒られている。
さすがにあの様子は忍びない。

張元は立ち上がって側近の部屋へ向かった。

* * *
書類の仕分けを行っていた李順のもとに
張元がやってきた。
李順は怪訝そうな顔をした。


「陛下が夕鈴殿の元に渡るのを足止めしろ?
造作もない事ですが....どうしたのですか?
珍しいですね。」

「陛下が毎晩朝まで愛でられているため、
掃除娘がほとんど眠れていないそうなのじゃ。
1日くらいは休ませてやりたくての。」

李順の眼鏡がずり落ちる。

「毎晩?朝まで?鬼ですか?」
「狼じゃがな。」
「....。ああ、それで。講義の間、眠そうなんですね。
 根性と元気だけが取り柄なのに日に日にやつれてきて。
 おかしいとは思ってたのですが。」
 
(御自分で望まれたのに邪魔して
どうするんですか…全くあの方は。)

李順はこめかみを押さえた。


「分かりました。協力しましょう。」


李順は立ち上がり国王執務室へ向かった。

* * *
夕鈴は自室で女官達の報告を受けていた。

「え?陛下、今日はお帰りが遅いんですか?」
「はい。なんでも仕事がお忙しいそうで。」
「...そうですか。」


ちょっとがっかり。
お仕事はがんばってほしいけれど、
やはりお帰りが遅いのは少し寂しい。
ああ、でもこんなこと言っていられないわね。
こんな時こそ、李順さんからの宿題を片付けなくっちゃ。


そんなとき、女官さん達が声をかけてきた。

「お妃様。湯殿の用意ができています。
 今日は暑かったので湯あみして
さっぱりしてはいかがでしょう?」


確かに汗でベタベタしている。
気分転換にいいかもしれない。


「ありがとうございます。それでは頂きます」

女官さん達に誘われるまま、湯殿に向かった。


「お妃様..湯加減はいかがですか?」

湯あみをしていると女官さん達が声をかけてきた。

「ええ...とても気持ちがいいです。この香りは?」

花を浮かべているわけではないのに、花の香りがする。
柑橘系かしら?甘い香り。


「張元様のところで頂いてきたのです。
 最近お疲れのようですので
体の休まるものをと思いまして。」

女官さん達の気配りに心が温かくなる。
本当にこの人たちはプロフェッショナルだわ。
湯の中で手足を伸ばす。
ああ、本当...疲れが取れる。

「ありがとうございます。本当...ゆっくりできますね。」
思わず笑顔になった。


気のせいか女官さん達の顔が赤い。
湯殿から出るといそいそと香油を塗ってくれた。
何だか安らぐ香り。

ふわ~、マッサージが心地いい。
下町にいた頃はこんな贅沢考えられなかった。
何だか眠たくなってきた。

....そういえば、最近よく眠れていないな。
あと一回、あと一回って子犬の目でせがまれると断れない。
そして結局朝まで貪られる。

そして李順さんの講義の時によく寝落ちして。
怒られて、宿題が増えてと悪循環だ。
困った人だけれど、それでも好きだから仕方がない。


そうだ...宿題やらないと。
着替えて机に向かう。


だけど
ああ...だめだ。何も頭に入らない。
陛下がお戻りになるまで起きていたいのに...
眠くて目が開けられない。

思わずあくびが出て、机に頭をのせた。


* * *

黎翔は夕鈴の部屋に向かっていた。

今日は疲れた。
李順に山のように仕事を振られてクタクタだ。
頭の芯が痺れてる。

こんなときは...夕鈴の顔が見たい。
彼女の笑顔を見ると疲れが消えていく。
早く...会いたい。
足取りが早くなる。

「夕鈴、ただいま」

反応がない。


見ると机に突っ伏して眠り込んでいた。
随分疲れているようだ。


抱き上げて驚く。軽い。
寝台に夕鈴をおろし、その隣に横になった。
顔にかかった髪を耳にかけ、顔を見つめた。
灯の下で見ると、顔色が悪い。
目の下にも隈が出来ていた。

心当たりは十分過ぎるほどある。
毎晩の営みだ。
程々にしようとは思っているが、
一つ一つ僕に反応する夕鈴が可愛いすぎて、
ついつい際限なく貪ってしまう。
溺れきっているのは自覚している。

だけど、こんなに軽くなっていたなんて...。
君が優しいのをいいことに好き勝手しすぎたね。

「ゆーりん、ごめんね」

今日はゆっくりお休み。
だけど...これだけは許してね。

君は僕のもの。

ちゅ
首筋に所有印をつけ、後ろから抱きかかえて眠った。

* * *

「おはようございます。お妃様」

お妃様、よくお休みになれましたでしょうか。
...ああ、随分すっきりした顔をなさっている。
安心いたしましたわ。

ということは、作戦は成功したようですわね。


....でも、なぜいつも通りの場所に印が付いているのでしょう?
これは、一体どなたに対する何の牽制なのでしょう?


........もしかして私達?


まったく、相変わらず独占欲のお強いことで。
陛下...安心なさって。
私達、御二方の幸せな顔を見ることが最大の楽しみですのよ。
決して、お妃様を奪ったりなんてしませんわよ。
.....今のところはね。
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今回は女官さん達の勝利?
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