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2016
02.28

兄vs弟 ~勃発~

Category: 兄vs弟
こんばんは

SNSからの転載です。

以前書いた兄vs弟のお話にシリーズ化という希望がありました。
今日は兄vs弟の勃発編をお届けします。

12巻で晏流公が夕鈴に「二人のときだけ」名前を呼ばせていたところが
やけに気になりまして、きっとほのかな恋心を抱いていたんじゃ
ないかと思っています。そこからの妄想です。

そして、ここには可愛い晏流公はいません。
甘さもありません。(小狼が一匹います)
それでも構わないお心の広い方、
私の拙い妄想にお付き合い頂ければ幸いです。

※晏流公→夕鈴のお話です(他CPになるのでしょうか?)
※12巻、13巻70話からの妄想です。

それでは、どうぞ。

【本物夫婦】
【妄想注意】
夕鈴争奪戦(兄vs弟)~始動~

---------------------

念願の兄上と再会を果たせた。
醸し出す雰囲気は怖くて近寄りがたいけれど、
やっぱり兄上は格好いい。
これからは兄上の力になれるよう精進しよう。


そして紹介されたお妃様。
笑顔が夕花に似てる。


* * *

王都から来た彼女と出会ったのは、
昨年の晩秋だった。

隠れて剣の稽古をしていて足を滑らせたところを、
身を挺して助けてもらった。
年頃の女の人なのに泥だらけになって。

それから僕と彼女は仲良しになった...
いつも忙しそうなのに、話しかけると
手を止めてにこにこと話を聞いてくれた...

ちょっと周りが引くくらい兄上の話を熱く語っても、
嫌がらずうれしそうに聞いてくれた。
そしていつかきっと兄上に会えると励ましてくれた。

彼女と話していると温かくて
まるで春が来たみたいだった。

だから「晏流公」ではなく、
本当の名前で呼んでほしかった。
もっといっぱい話をしたかった。

だけど...


彼女は突然王都に帰ってしまった。
今...どこにいるんだろう。



* * *

考え事をしながら歩いていると

....ここどこ?

迷ってしまった。
似たような部屋や回廊がいっぱいあって
どこに向かっているのか分からない。

まずい...。

うろうろしていると、花の香がした。
振り向くと

「晏流公?
 どうしてこんなところに?...」

この間紹介されたお妃様だ。
確か名前は...夕...鈴だっけ?
えと...なんと呼べばいいんだろ。
ここは義姉上と呼ぶべきなのかな。


「あ義姉上。
考え事をしながら歩いていたら、道に迷ってしまって。
似たような部屋が多くて、戻り方が分からなくなってしまいました...。」

「そうでしたか...。
ここは後宮でも滅多に人が来ない場所なので...。
では、王宮までご一緒しましょうか。」

「はいっ。ありがとうございます」


夕鈴はにっこり笑った。
笑うとやっぱり....夕花に似てる。
なんだか嬉しくなって心が弾む。
一緒に歩き出した。


「こちらの生活には慣れましたか?」

「はい、おかげさまで。毎日楽しいです。
書物もいっぱいあるし、兄上もいらっしゃるし。」

「ふふっ。それは何よりです。
....そういえば陛下には?
以前、緊張すると仰ってましたが...」

「...やっぱり少し、怖いです。
頭の中で想像していたのと実際にお会いするのでは違いますね。
空気に圧倒されてしまいます...。」

早くお役にたてるようになりたいのですが...
まだまだです...と小さな声で呟く。

すると夕鈴は微笑みながらいった。

「大丈夫ですよ。きっと。
陛下は...頑張っている人を
ちゃんと見てくださる人ですから...」


.....今の言葉。


立ち止まって夕鈴の顔をじっと見つめた。
薄い茶色の髪と表情の変わる大きな瞳。
記憶の中の夕花と同じ優しい笑顔。
....瓜二つ...というより.....本人?

「...夕...花?」

夕鈴ははっと息をのんで目を見開いた。
彼女の袖の裾をつかんで問う。


「夕花....だよね?」


迷うように目線が泳ぎ
そして....
諦めたように頷いた。肯定だ。

夕花だ。
やっと...やっと会えた。
だけど....なんだろう。
会えて嬉しいはずなのに。


兄上の唯一で最愛の妃。
ちくん

そうか...もう...兄上のものなんだ。
...前みたいに独り占めできないんだ。

「晏流公?どうかなさいました?」

下を向いていると夕鈴が覗き込んだ。
心配そうな顔。

夕鈴の袖をぎゅっとつかむと、
驚いた顔で僕を見た。
顔を上げてほほ笑む。

「何でもないです。」

もう独り占めはできないけれど....

「夕花....。」
「......はい。」
「また会えて嬉しいです。
以前のように名前で呼んでくれませんか。
...二人の時は」

きゅるんと縋るように見つめた。

「え?あ...はい。.....瑛風様」


そういって笑ってくれた。
心なしか頬が赤い?

ふふっ。
これくらいはいいよね。
想うのは自由だ。


* * *

目論見通りに名前を呼んでもらうことに成功し、
にこにこしながら一緒に歩いていると
見慣れた場所に戻ってきた。

ああ、この辺ならわかる。

前を見ると少し先に兄上が立っていた。
気のせいかな。兄上の周りに黒い空気が漂っている。

「陛下」

夕花が笑顔で兄上に近づいていく。
あーあ残念。...行っちゃった。

兄上は彼女を引き寄せ、ふわりと抱き上げた。

「へっ陛下、何を?」
「仕事が終わったんで迎えに来たんだが」
「自分で歩けますが」
「まあそう言うな」

まるで見せつけるように睦み合う。
?...なんだか兄上がいつもと違う。
その甘いやりとりは、今ここで必要?
唖然としていると、兄上と目が合った。

冷たい目。今にも斬られそうだ。
---怖い...だけど
ふと、ある単語が思い浮かんだ。

....牽制


そうか、これは牽制なんだ。
私の妃に手を出すなと。

ってことは.....
え?もしかして妬いてるの?
いつも冷静な兄上が?
こんな年下の僕に?
へえ....面白い
すごいな夕花って。

顔を上げ、兄上に微笑みかけた。
兄上が怪訝そうな目をする。

「どうした?こんなところで」
「考え事して歩いていたら、後宮の奥に迷い込んでしまいました。
たまたま通りがかった義姉上が、ここまで案内してくだって。」
「ほう。では女官たちに部屋まで案内させよう」

口調は穏やかだが目は笑っていない。
昨日までの僕なら怖くて下を向いてしまったけれど
もう怖くない。
だってその睨みは僕に妬いているからでしょ?
だったら受けて立たないとね。

「ありがとうございます。兄上」
「義姉上、これからもよろしくお願いします。」

顔を上げると、兄上と目が合った。
牙を隠し微笑む。
睨むだけが能じゃないよ、兄上。

そこに女官が迎えに来た。


「それでは兄上、お先に失礼させていただきます」

礼をして下がる。
女官に付き添われ、その場を後にした。


* * *

本当は分かっている。
争ったところで兄上には敵わないことを。
僕と兄上では格が違う。

それなのに兄上は僕に嫉妬した。
大人げなく牽制するほどに。
だから、僕は負けない。


そう。
いつか決定的な日がくるまでは。


* * *

夕鈴争奪戦 兄vs弟 勃発。

-------------

夕鈴争奪戦の兄vs弟勃発編です。
でもよく考えたら王弟殿下、
国王陛下に対して不遜ですね。
処罰されちゃいそうです。

ありがとうございました。
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